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 世界旅行体験記 第34号 2005年4月9日発行 (発行部数413)
 第34話 ミロのビーナス像
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 皆さん、こんにちは。
 柳澤です。

 続いて、ギリシア、ローマ美術です。

 あまりにも展示物が多すぎるので、パンフレット(日本語もあります)で紹介
 されている名品を中心に回りました。

 こちらの像は紀元前一世紀のローマ美術です。
 タイトルは「戦う兵士」です。

 「戦う兵士」
 

 ざっと二千年前の像ですが、通称「ボルゲーゼの剣闘士」と呼ばれるこの像は、
 剣闘士の像です。
 前に突き出した左腕に盾をのせるとイメージしやすいですが、相手の剣を左手 
 の盾で受け、まさに反撃しようとしている姿を表現しています。
 躍動感のある作品です。

 こちらは名前は分かりませんが、かわいい夫婦の像です。
 色がカラフルなことと、二人がしっかり両手を握っている姿がほほえましかっ
 たので、撮影しました。

 「ある夫婦像」
 

 ルーブル美術館には本当に心引かれる作品が数多く展示されていて、あれもこ
 れもと見ているとあっという間に時間が過ぎていってしまいます。

 こちらはアテネ像です。
 上の色がついているのは、ええと、忘れてしまいました…
 確か、石像の上にまた別の材料をかぶせた…というような説明だったと思いま
 す。
 ちょっと珍しい技法だそうです。

 「アテネ像」
 

 こちらはイタリアを代表する彫刻家、アントニオ・カノーヴァの「キューピッ
 ドとプシュケ」です。
 18世紀の作品ですが、魔法の香りをかいで永久の眠りについたプシュケをキュ
 ーピッドが生き返らせるという場面だそうです。

 「キューピッドとプシュケ」
 

 愛の使者、キューピッドだけあってどことなく妖艶なエロスな雰囲気をかもし
 だしていました。

 続いて、イタリアというか世界を代表する彫刻家、ミケランジェロの作品です。
 タイトルは「奴隷」。
 教皇ユリウス2世の巨大な墓碑のために構想された像ですが、2体作られたこ
 の像は両方とも未完のまま終わっています。
 ミケランジェロは完全を追い求めるがゆえに、ときに未完のまま終えてしまう
 ことが多いのだそうです。

 「奴隷」
 

 なので、イタリアのアカデミア美術館にあるダヴィテ像のような美しさほどの
 輝きは残念ながらありませんが、それでもさすがミケランジェロ! という作
 品の一つです。
 
 さて、ここからルーブル美術館の目玉の一つである(それにしても目玉がたく
 さんありすぎます)ミロのビーナス像です。

 まずは、こちらをどうぞ。

 「ミロのビーナス像」
 

 やっぱり美しいですね。
 教科書で何度もみていますが、実物はさらに迫力があります。
 そして、どことなく気品があり、優雅な物腰は見るものをうっとりさせてくれ
 ます。

 ビーナスは微笑んでいるというよりも、ちょっとすましているというか、きり
 っと口を結んでいます。
 それにしても両手がないのが本当に残念です。

 「ミロのビーナス像2」
 

 今度は横顔です。
 貴婦人のような清楚な雰囲気がでており、さすが美と愛の女神なだけあります。

 「ミロのビーナス像3」
 

 最後は後姿です。
 教科書には決して載っていないビーナスの艶やかな後姿です。

 「ミロのビーナス像4」
 

 な、なんと、半ケツです!
 今の流行の先取りでしょうか、最初見たときにはちょっとドキッとしちゃいま
 した。
 それにしてもこんな素晴らしいものが紀元前100年前、つまり2100年も昔に
 作られたなんて驚きですね。
 
 さて、次回もまだまだルーブル美術館の素晴らしき名品をご紹介いたします。

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